夏だ!海だ!花火に、ホラーだ!!

(・∀・)?

夏と言えば、怪談。夏になると無性にホラーなものが見たくなったり、
読みたくなったり、しませんでしょうか?

そんな夏の夜に最適な小説を今回はご紹介(。・ω・)ノ゙

はい、どーん

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小野不由美先生『屍鬼』です。
新潮文庫から全5冊出ています。1冊1冊がかなりの分厚さを誇るこの作品。


あらすじはこんな感じです。

人口1300人の小さな村、外場村。外部からは1本の国道しか繋がっておらず、周囲から隔離され、
土葬の習慣も未だ残っている。そんなある日、山入地区で 3人の村人の死体が発見された。
村で唯一の医者・尾崎敏夫は、このことに不信感を持つが、村人達の判断で事件性は無いとされ、
通常の死として扱われた。しかし、その後も村人が次々と死んでいき、異変は加速していった。
(wikipediaより)


まぁ、そんな感じの不穏な雰囲気( ´_ゝ`)
最初は風邪かなといった症状で、だから、村人たちは病院に行かずに、
放っておくんです。そしたら数日後にあっけなく死んでしまう。
・・・次々に。
閉鎖された村を死がじわじわと取り囲んでいくのですが、
本当に序盤はじわじわと物語が進行します。

その進まなさが、逆に猛烈に続きが読みたくなるのです(゚皿゚メ)ツヅキー!


そしてこの作品。とにかく登場人物が多い。
あらすじにもあるように医者の尾崎敏夫や他数名の登場人物がメインとしては
登場しますが、例えば他の小説では村人Aで済まされてしまうような人々も
ちゃんと焦点を当てて書いてある。
出てくる人全ての背景や思考をしっかり描いているので、少ししか出ていないような
人の生き方(そして死に方)にも共感したり、悲しんだり、怒ったりできるのです。
何気ない人達の何気ない日常が・・・当たり前に続いていくと思っていた日常が、
ある日崩れていってしまう様が、愚かだったり、切なかったり。

ちょこちょこえげつない(グロい)描写が出てくるので、
そういうのが苦手な方は読まれない方が良いかもしれません。
老いも若きもごろごろ亡くなっていきます。
この小説の死生観についてはこの台詞がすごーく印象的でした。

「死は誰にとっても酷いことなのよ。――知らなかったの?」

「若くして死のうと歳を取ってから死のうと関係ないわ。
 善人だろうと悪人だろうと同じよ。
 死は等価なの。特別に酷い死も、酷くない死もないわ。
 だからこそ死は恐ろしいの」


寝苦しい夏の夜にホラー小説なんていかがでしょう(●´ω`●)キャ

それでは今回はこの辺でー
ご清覧ありがとうございます。

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