皆様、こんにちは。デトックス花ですー
毎日寒い日が続きますが、お体を壊されぬようご自愛ください。

それでは早速本題に、
今回ご紹介するのはオルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』です。
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あらすじというか世界観はこんな感じです。

西暦2049年に「九年戦争」と呼ばれる最終戦争が勃発し、その戦争が終結した後、
全世界から暴力をなくすため、安定至上主義の世界が形成された。
その過程で文化人は絶滅し、それ以前の歴史や宗教は抹殺され、世界統制官と
呼ばれる10人の統治者による『世界統制官評議会』によって支配されている。
この世界では、大量生産・大量消費が是とされており、キリスト教の神や
イエス・キリストに代わって、T型フォードの大量生産で名を馳せた自動車王フォードが
神(預言者)として崇められている。そのため、胸で十字を切るかわりにT字を切り、
西暦に代わってT型フォードが発売された1908年を元年とした「フォード紀元」が
採用されている。人間は受精卵の段階から培養ビンの中で「製造」され「選別」され、
階級ごとに体格も知能も決定される。ビンから出て「出生」した後も、睡眠時教育で自ら
の「階級」と「環境」に全く疑問を持たないように教え込まれ、人々は生活に完全に
満足している。不快な気分になったときは、「ソーマ」と呼ばれる薬で「楽しい気分」になる。
人々は、激情に駆られることなく、常に安定した精神状態である。そのため、社会は完全に
安定している。ビンから出てくるので、家族はなく、結婚は否定されてフリーセックス
推奨され、人々は常に一緒に過ごして孤独を感じることはない。隠し事もなく、
嫉妬もなく、誰もが他のみんなのために働いている。
一見したところではまさに楽園であり、「すばらしい世界」である。(wikipediaより)

この苦痛のない快楽のみの世界に疑問を投げかけるのが、
バーナード、ジョン、ヘルムホルツ、という青年です。
この世界では生まれる前に上層階級なのか、中層階級なのか、
下層階級なのかということを決められますが、階層によって
ある程度の容姿というのも決められています。
バーナードはそれなりの階級であるにもかかわらず、
身長が下層階級並みしかありません。
通常とは違う体格で生まれてきた為に、そのことで劣等感を持ち、
社会は自分のことを見下している、と考え周囲から孤立します。
ジョンはこの統制された世界の外側からやってきた人間で、
価値観が読者である私たちと同じです。
(すばらしい新世界は全てが統制されているわけではなく、
土地として価値のない場所は見捨てられ、未開の地とされている)
それゆえに、この物語の世界では浮いた存在「野蛮人」として扱われます。
ヘルムホルツはバーナードとは逆に完璧であり、人より優れ、
社会を俯瞰してみることができてしまうがゆえに、
社会から孤立してしまいます。

この3人が「すばらしい世界」とは本当に素晴らしい世界であるのか、
と各々思いつつ、疑問を投げかける話となっています。

SF小説ですが、派手なアクションがあるわけではなく、
この3人が「すばらしい世界」に立ち向かうわけでもなく、
(ちょっとした事件はありますが)比較的淡々と話は進んでいきます。

読んだ感想としては、なんといいますか、考えさせられる話でした( ̄▽ ̄;)

3人の感覚は読者に近いものなので共感できます。
でも個人的には「すばらしい新世界」が完全に間違っているとも
言えない気がしました。というのも、「すばらしい新世界」では
各個人は個性を失い、社会を動かす細胞の一部として存在しているだけに
なるのですが、激情を感じることがないおかげで、
戦争も犯罪も起きません。各個人の人間性が失われるかわりに、
社会は安定し、平和が保障されています。

こんな世界はいやだーと思いながら読むのですが、
世界の平和のためには、これだけの犠牲が必要なのかもしれない、
とも考えさせられてしまいます(´・ω・`)

たった3人の異端児たち。
その声は「すばらしい新世界」の人々に響くのか?

「自由、自由!」ジョンは叫び、片手でソーマを中庭に投げながら、
反対側の手で襲いくる区別不能な顔の群れを殴った。
「自由!」ふいにヘルムホルツが脇にきたーーー
「やあ、ヘルムホルツ!」ーーーなおも殴りながらーーー
「やっと人間らしくなれるんだ!」ーー叫ぶあいまに開いた窓から
【毒薬】をひとつかみずつ投げた。「そうだ、人間らしく!人間らしく!」


社会の異端児、バーナード、ジョン、ヘルムホルツがどうなってしまうのか、
それは是非是非、実際に読んでみてお確かめください

それでは今回はこの辺で。
ご清覧ありがとうございますー


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