イタリックと印刷について
フォントの種類で「イタリック体」というものがあります。
フォントが斜めになったものと認識していることが多いのですが、
それは「斜体」であり「イタリック体」ではありません。
イタリック体には独立した定義があります。
また使い方にも決まりがあります。
イタリック体の定義
フォントがその形のまま水平方向に斜めになったものは「斜体」といい、イタリック体とは違います。
イタリック体とは、アルファベットの書体のひとつで、小文字に筆記体のような装飾が付き、
「イタリック体」という別の書体です。
その歴史は古く、15世紀の文献から使用されています。
ヴェネツィアで聖書の紙面スペースを節約するために考案された書体で、
当時は手書きによる筆記でした。
16世紀に金属活字が誕生し、イタリック体は書体として普及しましたが、
17世紀以降は通常の立体(斜めになっていない正立した書体)が一般的となりました。
現代では、特定の意味を持つ文章を表現するときや、他の文章と区別をしたい時に用いられます。
常用でイタリック体が用いられることは、ほとんどありません。
日本の場合
日本語フォントで「イタリック体」はありません。
筆記体という概念がないことと(行書体とは別)、横書きについては「斜体」を用います。
これは、ワープロが普及した際に広まった、強調したり他の文章と区別するための方法ですが、
日本語書体で斜体を使うことは稀です。
学術論文や学術誌では比較的多く見られ、強調、区別の他に、引用、船の名前、
外国語(カタカナで表記)、専門用語の説明、生物の属や種の表記、物理量・数学の変数としての
記号等に用いられることがあります。
イタリック体の歴史と印刷
印刷は、文献や思想を広く伝えるために発明された技術ですが、それは欧米では
「聖書」を普及させるためでした。
その聖書を印刷するためには紙が必要ですが、その紙は当時大変高価なものです。
そこで、貴重な紙を節約するために、文字を筆記体にしたものが考案され、
その金属活字が使われました。
この活字は広く普及し、活字の粗悪な模倣品も出まわりました。
現代でも、フォントは商業用とフリーフォントの区別がありますが、
当時もフォントの模倣や使用は出来なかったのです。
某国の元老院は、活字を考案したある印刷会社に独占使用権を認め、
その権利を主張していましたが、模造品の使用は絶えなかったと言われています。
その後、斜めの書体は別の国に伝わり「イタリック体」と呼ばれるようになりました。
ある活字父型彫刻師が字形を調整して書体を完成させていき、1560年頃には別の
活字父型彫刻師が、立体活字の中で使用できるイタリック体を確立していきました。
17世紀になると立体活字が一般的となり、イタリック体は特定の場所にのみ使われるようになり、
現代に至ります。
イタリック体の用法
日本語の斜体と同じ用法をされます。
強調の場合は""で、和文の「」と同じように囲う場合があります。
・語の強調や注意の喚起(初回の登場)
・引用箇所の明示
・船名
・出版物名(本の題名など)
・法律的事件の名。
・遺伝子・酵素の名。
・属名以下(生物学)
・変数
・数学の定理の名前
・他国語
・言葉を一般的な意味通りに受け取ってはいけないということを示す表記。皮肉など。
・各段落(各項)等の先頭の題名(リーダー)をイタリック体で表す
イタリック体が存在しないフォントの場合は、斜体を用いることがあります。
DTPの場合はソフトで指定して、フォントの変形を行います。
イタリック体と斜体の違い
和文フォントにはない「イタリック体」。
ウェブの場合は、引用に使われることが多いですね。
欧文フォントを使用するときや、欧文での制作の場合は、イタリック体の使い方に注意しましょう。
ロゴデザインを行う際にも、イタリック体が用意されているフォントを利用するのが良いようです。
ご意見、ご要望などございましたらコチラまで、是非ご連絡ください。
フォントの種類で「イタリック体」というものがあります。
フォントが斜めになったものと認識していることが多いのですが、
それは「斜体」であり「イタリック体」ではありません。
イタリック体には独立した定義があります。
また使い方にも決まりがあります。
イタリック体の定義
フォントがその形のまま水平方向に斜めになったものは「斜体」といい、イタリック体とは違います。
イタリック体とは、アルファベットの書体のひとつで、小文字に筆記体のような装飾が付き、
「イタリック体」という別の書体です。
その歴史は古く、15世紀の文献から使用されています。
ヴェネツィアで聖書の紙面スペースを節約するために考案された書体で、
当時は手書きによる筆記でした。
16世紀に金属活字が誕生し、イタリック体は書体として普及しましたが、
17世紀以降は通常の立体(斜めになっていない正立した書体)が一般的となりました。
現代では、特定の意味を持つ文章を表現するときや、他の文章と区別をしたい時に用いられます。
常用でイタリック体が用いられることは、ほとんどありません。
日本の場合
日本語フォントで「イタリック体」はありません。
筆記体という概念がないことと(行書体とは別)、横書きについては「斜体」を用います。
これは、ワープロが普及した際に広まった、強調したり他の文章と区別するための方法ですが、
日本語書体で斜体を使うことは稀です。
学術論文や学術誌では比較的多く見られ、強調、区別の他に、引用、船の名前、
外国語(カタカナで表記)、専門用語の説明、生物の属や種の表記、物理量・数学の変数としての
記号等に用いられることがあります。
イタリック体の歴史と印刷
印刷は、文献や思想を広く伝えるために発明された技術ですが、それは欧米では
「聖書」を普及させるためでした。
その聖書を印刷するためには紙が必要ですが、その紙は当時大変高価なものです。
そこで、貴重な紙を節約するために、文字を筆記体にしたものが考案され、
その金属活字が使われました。
この活字は広く普及し、活字の粗悪な模倣品も出まわりました。
現代でも、フォントは商業用とフリーフォントの区別がありますが、
当時もフォントの模倣や使用は出来なかったのです。
某国の元老院は、活字を考案したある印刷会社に独占使用権を認め、
その権利を主張していましたが、模造品の使用は絶えなかったと言われています。
その後、斜めの書体は別の国に伝わり「イタリック体」と呼ばれるようになりました。
ある活字父型彫刻師が字形を調整して書体を完成させていき、1560年頃には別の
活字父型彫刻師が、立体活字の中で使用できるイタリック体を確立していきました。
17世紀になると立体活字が一般的となり、イタリック体は特定の場所にのみ使われるようになり、
現代に至ります。
イタリック体の用法
日本語の斜体と同じ用法をされます。
強調の場合は""で、和文の「」と同じように囲う場合があります。
・語の強調や注意の喚起(初回の登場)
・引用箇所の明示
・船名
・出版物名(本の題名など)
・法律的事件の名。
・遺伝子・酵素の名。
・属名以下(生物学)
・変数
・数学の定理の名前
・他国語
・言葉を一般的な意味通りに受け取ってはいけないということを示す表記。皮肉など。
・各段落(各項)等の先頭の題名(リーダー)をイタリック体で表す
イタリック体が存在しないフォントの場合は、斜体を用いることがあります。
DTPの場合はソフトで指定して、フォントの変形を行います。
イタリック体と斜体の違い
和文フォントにはない「イタリック体」。
ウェブの場合は、引用に使われることが多いですね。
欧文フォントを使用するときや、欧文での制作の場合は、イタリック体の使い方に注意しましょう。
ロゴデザインを行う際にも、イタリック体が用意されているフォントを利用するのが良いようです。
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メールアドレス:info@printbiz.jp
フリーダイヤル:0120-132-768(インサツ ナラバ)
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