グラフィックデザインにおいて、きめ細かい文字組みをすることはとても重要です。
illustratorには美しい文字組みを実現するための機能が豊富で、皆さんも「文字パネル」のカーニングやトラッキングの機能を使っていることと思います。
同様に「段落パネル」にも文字組みのための機能があるのですが、今回は「文字組み」について。

「段落パネル」の「文字組み」とは

文字組みをする、という行為と同じ呼称で紛らわしいですが、「段落パネル」には「文字組み」というパラメータがあるんですね。
ざっくり言えば、“約物をどう扱うか”を設定するために使います。

「文字組み」はデフォルトで「約物半角」「行末約物半角」「行末約物全角」「約物全角」から選ぶようになっています。
約物を半角文字として(言い換えると半角スペースで)扱うのか、全角として扱うのか、それは文字列の中の約物すべてなのか行末にくるときだけか、という選択肢になります。
上記の他に「なし」がありますが、すべてを全角で扱うと考えていいでしょう。


約物をどう扱うかは、雑誌や書籍などエディトリアルデザインであれば媒体毎に組版ルールが共有されるでしょうから、それに従って「文字組み」を設定してください。
自分でデザインする際は、適宜自分で決めてもらえば結構です。

カスタマイズするのはどんな場合か

「文字組み」から「約物半角」を選んだとしましょう。
そして文字列は『ラーメン500円』という内容だったとします。

ここで、気になる部分があると気づくでしょう。
全角文字と半角数字の間に、なんだか妙にスペースが空いてるな、と。

そんなスペース気にならないという方もいるかもしれませんが、私はとても気になります。
自分で意図的にそうしているわけではないからです。
美しい文字組みにこだわる上で、勝手に空いているスペースを放置するわけにはいきません。

そこで、「文字組み」をカスタマイズするわけです。
「文字組み」のメニューを見ると、選択肢の一番下に「設定」というのがありますね。
それを選ぶと「文字組みアキ量設定」というダイアログが開きます。
行末や行頭の約物、行中での全角文字と約物とのアキ、約物と約物とのアキ、などなど様々なアキの設定がされているのがわかります。

これらの設定を、自分でカスタマイズできるというわけです。
ただ、デフォルトの設定を書き換えてしまうと不具合があると思われますので、新規に設定したほうが良いでしょう(左下に「新規」ボタンがあります)。
さきほど問題にした全角文字と半角数字の間のアキは「欧文の前後」の値を書き換えることでコントロールできます。

いかがでしょう。そこまで細かいことを、とは思わないでくださると幸いです。
細部までこだわることで、他のデザイナーと差別化でき、自分の評価を上げることもできるのです。
小さなことからコツコツと、ですよ。

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