さて、各部を経由したパワーが行き着く最終地点『ホイール・タイヤ』を説明していきましょう。

ミニ四駆には大きく3種類のタイヤ径が存在します。
キット純正のものを使用した場合、3種類それぞれの直径は
小径タイヤ「直径24mm」、中径タイヤ「直径26mm」、大径タイヤ「直径31mm」となります。
no07-01
タイヤ径が違うと何が変化するのかというと「最高速度」と「加速度・登坂力」です。
それぞれのタイヤが1回転して進む距離は『円周の長さ=直径×円周率』によって求められますので、
・小径:直径24mmなので、24×3.14=75.36mm
・中径:直径26mmなので、26×3.14=81.64mm
・大径:直径31mmなので、31×3.14=97.34mm
結果、同じ回転スピードでは大径タイヤの方が小径タイヤよりも1回転毎に21.98mm勝るのです。

タイヤのスペックだけ見れば大径を使用することで「最高速度=距離」を稼げるわけですが、
これは「同じ回転スピード」つまり「一定の速度」の場合のお話。
ミニ四駆はコースに沿いながらグネグネと曲がったり登ったり降ったりしますので、
コーナー進入時には壁にぶつかり減速、コーナー脱出時には加速をし始めます。
タイヤ径が小さいと「加速力・登坂力」が増しますので、連続したコーナーが多かったり、
アップダウンがあるようなコースでは小径タイヤのほうが大径タイヤよりも有利となるわけです。
no07-02
また、昨今のミニ四駆のコースは坂道を登った先にすぐコーナーがあるといったものが多く、
何も対策をしないままではコースを飛び出してしまいます。
ミニ四駆はラジコンのように速度調整ができませんので、シャーシ下部の前や後に
スポンジやゴム素材の「ブレーキ」を設置します。
この「ブレーキ」の効き具合は、高さを上げたり下げたりすることで調整しますので、
車軸と地面の間が広くなる大径はこの調整できる範囲が広いという点でも有利といえるでしょう。

しかし、車軸と地面の間が広いということは、重心が上にあるということ。
重心が上にあるということは、コーナーで曲がるときにマシンがふらつきやすく不安定です。
タイヤ径が小さいと車軸と地面の間は近くなりますので「低重心」となります。
つまり、小径タイヤの場合は大径と比べると安定性が高いのです。


・・・で、結局どれがいいのよ?間の中径なの?と言われると。。。
正解はありません!(ΩΩΩ<な、なんだってー!?)

ホイール・タイヤもモーターやギヤと同じように
コースに合わせて最適なものを選択する必要があるからです。

私 おかっち の場合は、タイヤの直径別にマシンを作成し、
コースに合わせて最適なマシンがすぐに選択できるよう、常に複数台を持ち歩いています。
破損したときのスペアという意味でも、複数台持つことはオススメですね。


さて次回は、ミニ四駆のハンドルとも言うべき
ローラーについて説明していきましょう。



〜次回予告〜
最速でコーナリングをするには?「ミニ四駆の魅力〜ローラー編〜」
no07-03
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック