皆様、こんにちは。デトックス花ですー

今回はSLAM DUNKやバガボンドでおなじみの
井上雄彦先生『リアル』をご紹介したいと思います。

なぜ、あえてリアルなのかと言いますと、
私の周りにあまり読んでる人がいなかったからです。

SLAM DUNKとバガボントは読んでいる人が結構いるのに、
なぜリアルは読まないんですか!みなさん!!
という私の憤りが今回のブログを書かせているのですうおお

IMG_3239
ストーリーを簡単に説明しますとこんな感じです。

元々は短距離走の有力選手であったが骨肉腫により右脚を切断。
夢を諦めざるをえなかったが、車イスバスケットに出会い、
生きる道を見出した戸川清春(写真右)と。

高校のバスケ部に所属していたが、部活の仲間からの執拗な嫌がらせにより
自暴自棄になり、女の子をナンパするが、自分の起こした事故により
その子を下半身不随にさせてしまった罪を背負う野宮朋美(写真左)と。

その野宮に嫌がらせを行い、バスケ部からの居場所をなくさせ、
自分は人生の勝ち組だと人を見下して生きてきたが、
事故により下半身不随になり、全てを失った高橋久信

三人の主人公の視点から描かれる、それぞれの人生のREALを描いた話になります。

人生どん底まで沈んでしまった三人が、少しずつ前に進んだり、
後退したりを繰り返しながら、生き方を模索していく話です(´;ω;`)

戸川は男前で、芯が強く前向きで、どんな困難にも基本的にポジティブに
生きていこうとするタイプの人間ですが、それゆえに周りから理解をされない
ことがしばしばあり、衝突します。
才能がある故の葛藤といいますか、そういうのが描かれているのが戸川の話です。

そんな戸川に対して野宮は凡人として描かれています。
基本的にいい奴で、周りにもとても優しく気遣いのできる人間なのですが、
なにせ不器用。大好きなバスケもすごく上手なわけではなく、
働き出した会社もすぐ倒産してしまう。
今を大切にしよう、今ここにあるのが俺の道だ、と思って頑張っても
その結果が全然ついてこない。
頑張ってるのに、なんでうまくいかないんだろ、
そんなもどかしさが野宮視点にはあります。

高橋はそんな野宮を見下していたのですが、事故により足が動かなくなる。
今まで見下してきた人間に今度は見下される立場となり、
プライドがずたずたになります。でも生まれつき、性格がねじ曲がっていた
わけではなく、過去の出来事により、そのような考え方になってしまった
という経緯もありました。全てを失ってから、自分の価値観をもう一度
見つめ直す高橋のストーリーは心に迫ってくるものがあります。

挫折と前進を繰り返す物語は痛々しいほどのREALであり、
一見すると車椅子バスケだとか下半身不随だとか、健常者からすると
違う世界のことに感じられる話なのですが、そんなことはなく、
下半身が動かないってだけで、全く違いなんてないってことを
教えてくれる話でもあります。だから万人に響く物語となっているのです。

なので、SLAM DUNKとバガボントは読んだけど、
リアルは読んでないという方は、是非、是非、是非っ
リアルも読んでみてくださいー。

それでは今回はこの辺で。
ご清覧ありがとうございますー

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック